日本HPは2017年4月20日、東京都江東区の本社で法人向けPCのセキュリティ機能とPC新製品についての発表会を開催した。

 発表会には日本HP 執行役員 パーソナルシステムズ事業本部長兼サービス・ソリューション事業本部長の九嶋俊一氏が登壇。「2017年はデザインに加えて、セキュリティとコラボレーションを強化していく。単独での製品ではなくデバイスに組み込まれた機能として提供していく」と語った(写真1、2)。

写真1●日本HP 執行役員 パーソナルシステムズ事業本部長兼サービス・ソリューション事業本部長の九嶋俊一氏(撮影:山口 健太、以下同じ)
写真1●日本HP 執行役員 パーソナルシステムズ事業本部長兼サービス・ソリューション事業本部長の九嶋俊一氏(撮影:山口 健太、以下同じ)
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写真2●HPのセキュリティソリューションの概要
写真2●HPのセキュリティソリューションの概要
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 PCなどエンドポイントデバイスのセキュリティが重要な理由として、「攻撃の主体が変わってきた。かつては腕自慢のハッカーというイメージだったが、商業目的へと進化しており、見えないところで執拗な攻撃が増えている」(九嶋氏)と説明した。

 具体的にはデバイス、アイデンティティ、データという3つの観点を挙げた。デバイスについては、BIOSを乗っ取られることで第三者にPCを「所有」されるリスクを指摘。アイデンティティについては、63%のインシデントが脆弱なパスワードに起因しており、フィッシングメールの狙いも認証情報であると指摘した(写真3)。

写真3●エンドポイントセキュリティの現状
写真3●エンドポイントセキュリティの現状
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 人口が密集する都市部では電車の中や喫茶店でPCの画面を見て情報を盗まれる「ビジュアルハッキング」が成功しやすいという。「これらのエンドポイントセキュリティを担保していくことが、製品開発のポイントになっている」(九嶋氏)と語った。