米Amazon Web Services(AWS)は現地時間2017年4月19日、会話型アプリケーションを構築するためのAIサービス「Amazon Lex」を一般に提供すると発表した。同社のWebサイトで利用法などを案内している。

 Amazon Lexは、音声やテキストを使用した会話型インタフェースを構築するためのプラットホーム。Amazon.comの音声アシスタントサービス「Alexa」にも使われている自動音声認識 (ASR)と自然言語理解(NLU)の技術を提供しており、これにより開発者は自然言語による音声対話アプリケーションや対話ボットを構築できるようになる。

 AWSは、2016年12月に開催した開発者イベントで、Amazon Lexのプレビュー提供を発表していたが、今回これを広く一般に提供することにした。すでに、American Heart Association(アメリカ心臓協会)や米地方銀行のCapital One、NASA(米航空宇宙局)などがAmazon Lexを利用しているという。

 同社によると、これまで、音声認識と自然言語理解を使ってアプリケーションを構築する開発者は少なかった。これは、大量のデータやインフラを使用して訓練された高度な深層学習アルゴリズムが必要になるため。Amazon Lexでは、そうした負担を省き、開発者が容易に、自動音声認識と自然言語理解技術を用いた、音声/テキストの会話型アプリケーションを構築できるようになる、としている。

 なおAmazon.comは先ごろ、家庭用音声アシスタント機器「Amazon Echo」で採用している遠距離音声処理技術を外部のハードウエアベンダーに提供することも明らかにしている。

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