パルスセキュアジャパンは2017年4月19日、モバイル環境から社内システムなどと安全に通信するためのアプライアンス製品「Pulse Access Suite」シリーズの販売戦略説明会を開催した。同社は、米ジュニパーネットワークスのSSL-VPN事業が譲渡されて設立された米パルスセキュアの日本法人だ。

 ジュニパーが提供していた製品群の機能を強化。モバイルVPNを構築する「Pulse Connect Secure」、BYOD端末などを管理する「Pulse Workspace」、ネットワークアクセスコントロール(NAC)の「Pulse Policy Secure」と、これらを集中管理する「Pulse One」を新たに「Pulse Access Suite」シリーズとして提供する。

 販売戦略説明会では、米パルスセキュアのCMOであるフィル・モンゴメリー氏が登壇。「モビリティとクラウドの活用を推進するセキュアアクセスの推進」と題して、セキュアアクセスの重要性について話した。モンゴメリー氏は、社内のPCから外部のデータセンターへのリモートアクセスが求められた時代から、現在は「BYODの端末からデータセンターやクラウドサービス、IoT端末など、ハイブリッドIT環境のもとで『セキュアアクセス』が求められる時代になった」と分析する。

米パルスセキュアCMOであるフィル・モンゴメリー氏
米パルスセキュアCMOであるフィル・モンゴメリー氏
(撮影:下玉利 尚明、以下同じ)
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 さらに「セキュリティとはアクセスを制御することではなく、社内の必要なリソースへの安全な『アクセスを提供すること』だ」と述べた。製品については、「2016年の1年間だけで250以上の機能追加を行った。パルスセキュアだけがセキュアアクセスソリューションを提供できる」と自信を見せた。

モンゴメリー氏が示したパルスセキュアの製品ポートフォリオ。これらの製品群でセキュアアクセスを実現するという
モンゴメリー氏が示したパルスセキュアの製品ポートフォリオ。これらの製品群でセキュアアクセスを実現するという
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 続いて登壇したパルスセキュアジャパン カントリーマネージャーの伊藤 利昭氏は、国内市場向けの戦略について説明した。同社の2017年戦略テーマは「安全にモバイルワークを実現できる環境の提供」「クラウド環境へのセキュアなアクセスの実現」「ワークスタイル変革の支援」の3つだという。

 いずれのテーマを実現するにも、セキュアなモバイルアクセスが不可欠。モバイル、クラウド、ワークスタイル変革の3つをキーワードとした市場に向け、「モバイル活用、オンプレミスとクラウドのハイブリッド環境に対応したセキュアアクセスを提供していく」(伊藤氏)考えだ。

セキュアジャパン カントリーマネージャーの伊藤 利昭氏
セキュアジャパン カントリーマネージャーの伊藤 利昭氏
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 最後に代理店であるマクニカネットワークス 営業統括部 ネットワークイノベーション営業部 部長の鈴木 健一氏が国内でのキャンペーン「Advanced Now Promotion」の詳細を説明した。

 パルスセキュアはマクニカネットワークスを通じて、2017年4月19日から9月27日まで、「Pulse Access Suite」シリーズを特別価格で提供するキャンペーン「Advanced Now Promotion」を展開。ジュニパー製品の既存ユーザーによるリプレースを中心に500社程度への導入を見込む。

 鈴木氏によれば、ジュニパーのSSL-VPN製品を4~5年前に導入した企業がリプレースの対象となり、その割合は全体の「46.8%に達する」(鈴木氏)。「Pulse Access Suite」シリーズをキャンペーン特別価格で購入すると、100ユーザーを対象とした場合で「従来製品を個別に購入するより約50%割安となる」(鈴木氏)という。

マクニカネットワークス 営業統括部 ネットワークイノベーション営業部 部長の鈴木 健一氏
マクニカネットワークス 営業統括部 ネットワークイノベーション営業部 部長の鈴木 健一氏
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