シマンテックは2017年4月19日、個人向けセキュリティブランドであるノートンの新製品発表会を開催した。日本で利用者が多いiOS向けに機能強化した「ノートン モバイル セキュリティ」の最新版で、Webサイトの安全性の判断、パスワードの自動作成と保存、自動入力の強化を図った。2017年4月20日より販売開始する。

ノートンモバイルセキュリティのiOS版の機能強化に向けてデザインを刷新した(撮影:林徹、以下同じ)
ノートンモバイルセキュリティのiOS版の機能強化に向けてデザインを刷新した(撮影:林徹、以下同じ)
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 都内で開催された発表会では、日本のモバイルユーザーのセキュリティに関する意識調査の結果も公開。スマートフォンやタブレット端末を所有している15~69歳まで男女3296名を対象に実施したものだ。説明に当たったシマンテック ノートン事業統括本部 マーケティング部 部長の古谷尋氏によれば、「全体の約半数が『使っている機器からの認証情報(ID/パスワード)からの漏洩の危険性』を認識している」のが明らかになった。

シマンテック ノートン事業統括本部 マーケティング部 部長の古谷尋氏
シマンテック ノートン事業統括本部 マーケティング部 部長の古谷尋氏
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 また、利用しているサービス事業者から「主にミスや盗用」が原因で認証情報漏えいの危険性を意識するユーザーは59%にも達し、「半数以上が脅威を感じている」(古谷氏)という。

 一方で、タブレット端末にパスワードロックをかけないユーザーは全体の43%で、とりわけAndroidのタブレット端末の利用者では50.9%が「ロックをかけない」状態だった。古谷氏は、こうした状況に触れながら、「タブレット端末は家の中にあるのでロックしない利用者が多い」と原因を推定した。

 今回の調査では性別や年代による差異も見られたという。例えば、10代後半から20代の男性や10代後半の女性は「80%以上がタブレット端末にロックを施している」(古谷氏)。この傾向を古谷氏は「家族にも見られたくないという心情がある」と指摘した。

スマートフォンでも27%、タブレット端末では43%が「ロックしない」利用者だ。Androidのタブレット端末に限定すれば50.9%にも達する
スマートフォンでも27%、タブレット端末では43%が「ロックしない」利用者だ。Androidのタブレット端末に限定すれば50.9%にも達する
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年代、性別を考慮すると10代後半だと80%以上がロックしている。「家族に見られたくない」という意識の表れだという
年代、性別を考慮すると10代後半だと80%以上がロックしている。「家族に見られたくない」という意識の表れだという
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