NECは2017年4月19日、同社のPCサーバー「Express5800シリーズ」の新製品「Express5800/T110i-S」を発売した。同製品は小規模事業者などの利用を想定した小型サーバーで、UPS(無停電電源装置)内蔵モデルを用意したのが特徴だ。予算やスペースの問題で外付けUPSの導入をためらうユーザーの需要に応える。価格は最小構成が18万7000円、UPS内蔵モデルが22万6000円から。出荷は2017年4月26日から始める。

小型サーバー「Express5800/T110i-S」のUPS内蔵モデル(中央)
小型サーバー「Express5800/T110i-S」のUPS内蔵モデル(中央)
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 内蔵UPSモジュールにはニッケル水素電池を採用した。同社によると、鉛電池を採用する外付けUPSのバッテリー寿命が2.5年であるのに対し、同モジュールはニッケル水素電池を採用することで5年の長寿命を実現できたという。同シリーズのサーバーに対して200Wを3分間出力でき、瞬電時の継続動作や、停電時の安全なシャットダウンが可能となる。また、ユーザーは付属の管理ソフトウェアを用いてUPSの動作を設定できるため、外付けUPSを導入した際に必要な設定作業は不要になる。

内蔵するバッテリーモジュール
内蔵するバッテリーモジュール
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 同社は「Express5800/T110i-S」に対応した新しいSSDモジュールも発表した。2017年5月30日に受注を開始する。このSSDモジュールはM.2 SATA規格に対応し、「Express5800/T110i-S」のPCIスロットに搭載できる。OSのインストール先に設定することも可能だ。HDDと比較し、OSの起動時間は最大3分の1に短縮できる。内蔵UPSと組み合わせることで、ユーザーは限られた電源供給時間を有効に活用できる。希望小売価格は、120ギガバイト M.2 SSDが6万5000円、M.2 SSDを2枚載せられるPCIスロットカードが1万5000円となる。

「Express5800/T110i-S」がサポートするM.2 SATA SSDモジュール
「Express5800/T110i-S」がサポートするM.2 SATA SSDモジュール
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