ソニーモバイルコミュニケーションズは2017年4月20日、「Xperiaスマートプロダクト」の新製品として「Xperia Touch」(G1109)を発表した。壁やテーブルに、タッチ操作できる画面を投影する家庭用プロジェクターだ(写真1)。

写真1●Xperia Touch
写真1●Xperia Touch
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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 同社は「Mobile World Congress 2017」などの展示会でXperia Touchを参考出展しており、その製品版である。新しいジャンルのプロジェクターといえそうだ。

家庭内の壁やテーブルでコミュニケーションを促進

 ソニーモバイルは「Xperia」ブランドにおいて、スマートフォン以外に「スマートプロダクト」製品を展開している。2016年11月に発売した第1弾は片耳に装着するボイスアシスタントデバイス「Xperia Ear」で、今回の「Xperia Touch」は第2弾ということになる。

 一般的なプロジェクターは、入力端子からの映像をスクリーンに投影するだけの装置だ。これに対してXperia Touchは、投影したスクリーンを手で触れて投影元の端末を操作できる点が最大の違いだ(写真2)。

写真2●投射したスクリーンはタッチ操作ができる
写真2●投射したスクリーンはタッチ操作ができる
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 Xperia TouchはHDMI入力端子を備えているが、Xperia Touch本体にAndroid OSを搭載しており、Google PlayからダウンロードしたAndroidアプリを動かし、画面を投影する。タッチ操作できるのはこのAndroid OSで、HDMI接続した機器の操作はできない。

 具体的な利用例としてソニーモバイルは、リビングのテーブルにXperia Touchを置き、卓上にゲームアプリを投影。親子でタッチ操作によりゲームを楽しむといったシーンを挙げる(写真3)。

写真3●家族でAndroidのゲームアプリを楽しむ様子
写真3●家族でAndroidのゲームアプリを楽しむ様子
(出所:ソニーモバイルコミュニケーションズ)
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 投影する方向は、卓上への水平方向だけでなく、壁面への垂直方向にも対応する。Skypeによるビデオチャットや、家庭内での伝言板としての利用も可能だという(写真4、5)。

写真4●Skypeによるビデオチャットの例
写真4●Skypeによるビデオチャットの例
(出所:ソニーモバイルコミュニケーションズ)
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写真5●家庭内での伝言板の例
写真5●家庭内での伝言板の例
(出所:ソニーモバイルコミュニケーションズ)
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 ソニーモバイルの担当者は、「家庭内のフィジカルな壁やテーブルを、デジタルに活用できる。両者の境界線をなくすことで、コミュニケーションをスムーズにするのが狙いだ」と語る。