米Googleの親会社である米Alphabetの生命科学事業、米Verily Life Sciencesは現地時間2017年4月14日、医療研究用のスマートウオッチ「Verily Study Watch」を発表した。
Study Watchは、複数の生理的センサーと環境センサーを搭載し、心臓血管や運動障害といった疾病の研究に関する心電図や心拍数、皮膚電位などのデータを収集する。
常時ONの省電力ディスプレイには時刻と日付が表示され、1度の充電によるバッテリー寿命は最大1週間という。
大容量のストレージとデータ圧縮技術により数週間分の情報を保存できるため、頻繁にデータをアップロードする必要がない。
リアルタイムのアルゴリズム処理を可能にする強力なプロセッサを採用し、すべての健康関連データはデバイス上で暗号化される。暗号化データはクラウド上にアップロードされ、Verilyのバックエンドアルゴリズムと機械学習技術で処理される。
Study Watchは、Verilyのパートナーが進めているプロジェクトに使用する。パーキンソン病の進行パターンを研究する「Personalized Parkinson’s Project」で使われるほか、健康から病気になるベースライン(基準線)を長期にわたって探る「Baseline」プロジェクトにも採用される予定。
Verilyは、もともとGoogleの次世代製品研究であるGoogle Xの生命科学プロジェクトとして誕生した。2015年10月にGoogleの持ち株会社としてAlphabetが設立されると、Google Xから切り離されてGoogle Life Sciences部門となり、2015年12月に名称をVerilyに変更して独立事業となった。
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