NAS(ネットワーク・アタッチド・ストレージ)専業ベンダーの台湾サイノロジーは2017年4月14日、カード形状のSSDや10Gビットイーサネットを増設できる企業向けファイルサーバーのベアボーンキット「DiskStation DS1817+」「DiskStation DS1517+」を発表した。SSDをキャッシュ領域にして高速化したり、ネットワーク帯域を拡張したりできる。アスクなどの販売代理店が4月21日から順次発売する。

台湾サイノロジーのNASキット「DS1817+」
台湾サイノロジーのNASキット「DS1817+」
(出所:台湾サイノロジー)
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 DS1817+とDS1517+は、ファイルサーバーとして使えるNASのベアボーンキット。DS1817+は最大8個、DS1517+は最大5個の3.5/2.5型ドライブをデータ領域として組み込んで利用する。その他の仕様は共通で、CPUにクアッドコアの「Intel Atom C2538(2.4GHz)」を搭載。メモリー容量に応じて2Gまたは8Gバイトモデルを用意する。

 OSは独自の「DiskStation Manager(DSM)」をプリインストール。Windowsファイル共有の「CIFS」のほか、AFP、NFS、FTP、WebDAVなどのファイル共有プロトコルに対応する。ネットワークカメラを無料で2台、最大40台まで制御する機能も備える。

 主なインタフェースは、USB 3.0×4、eSATA×2、ギガビットイーサネット×4、8スロットのPCI Express 2.0×1。PCI Expressスロットへの増設用に、M.2 SSDを2個組み込めるアダプターカード「M2D173」を提供し、ドライブベイを消費せずにSSDを増設できるようにした。10Gビットイーサネットカードとしては純正品を用意するほか、米インテルや米エミュレックスなどの他社製カードも使える。

M.2 SSDを2個組み込めるアダプターカード「M2D173」の装着イメージ
M.2 SSDを2個組み込めるアダプターカード「M2D173」の装着イメージ。M.2 SSDは別途必要
(出所:台湾サイノロジー)
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 容量拡張用に、5個のドライブを追加できる外付けユニット「DX517」を用意する。DS1817+/DS1517+のeSATAインタフェースに2台まで接続でき、最大で10個のドライブを追加できる。

5個のドライブを追加できる外付けユニット「DX517」
5個のドライブを追加できる外付けユニット「DX517」
(出所:台湾サイノロジー)
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 価格はオープンだが、実売価格はDiskStation DS1817+のメモリー2Gバイト版が12万2000円前後、8Gバイト版が13万2000円前後、DS1517+のメモリー2Gバイト版が10万1000円前後、8Gバイト版が11万1000円前後、DX517が5万8000円前後、M2D17が1万6500円前後の見込み(いずれも税別)。

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