米Appleには、バイオメディカル(生物医学)の専門家で構成する秘密のチームがあり、そこで血糖値測定センサーを開発していると、複数の米メディア(CNBCThe VergeMac Rumors)が現地時間2017年4月12日までに報じた。もしプロジェクトが成功すれば、数多くの糖尿病患者の助けになるほか、Apple Watchが必携品になるという。

 報道によると、Appleは、非侵襲的(生体を傷つけない)方法で血糖値を測定する技術を開発している。これは光を皮膚に透過させ、血液内のグルコースレベルを、患者に痛みを与えることなく継続的に測るというもの。このバイオメディカルチームは、Appleの極秘プロジェクトの一部であり、故Steve Jobs氏が最高経営責任者(CEO)時代に着想されたものという。

 CNBCなどによると、このプロジェクトチームは少なくとも5年前に発足した。1年前の時点で30人のメンバーがいたが、Appleはその後もバイオメディカル分野から数多くの人材を引き抜いており、現在は人員が増えている可能性があるという。プロジェクトチームの拠点は、Appleの本社から離れたカリフォルニア州パロアルト。チームはサンフランシスコ湾岸地域の医療機関で実現可能性試験を行っているほか、医療分野の規制に対処するため、コンサルタントを雇い入れている。

 こうした分野の開発を手がるテクノロジー企業はAppleだけでないとCNBCは伝えている。米Googleの持ち株会社である米Alphabetの子会社、Verily Life Sciencesは血糖値を測定するコンタクトレンズを研究しているほか、米医療機器メーカーのDexComと協力し、小型の血糖値測定器を開発している。