TISは2017年4月11日、メインフレームで稼働するメガステップクラスの大規模アプリケーションを、オープン環境に移行するのを支援する「Xenlon~神龍 マイグレーションサービス 」を4月から順次提供開始すると発表した。習得率が減少し保守要員の確保が難しいCOBOLの大規模アプリケーションを、技術者の確保が容易なJavaに移行することで、運用コストを低減して運用継続性を担保する。

 高い再現性で業務ロジックのほぼ100%を自動変換できる独自ツール「Xenlon~神龍 Migrator C2J」を活用し、COBOLからJavaへの移行を支援するサービス。「アセスメントサービス」「マイグレーションサービス」「運用・保守サービス」「Cloud基盤移行サービス」「Cloud基盤プラットフォームサービス」の5つのメニューから構成される。

 アセスメントサービスは、マイグレーションを検討するシステムを対象に、Xenlon~神龍 Migrator C2の適合性を事前診断する。アセスメントシートに基づくアンケートとヒアリングで現行システムの構成および管理レベルを把握する「簡易アセスメント」と、ソースコードを受領してXenlon~神龍 Migrator C2でJavaへの変換を実施する「パイロット変換」がある。4月から提供開始し、提供価格(税別)は250万円から。

 マイグレーションサービスは、Xenlon~神龍 Migrator C2Jを活用してリライト(ソースコード書き換え)し、オープン環境へのマイグレーションを実施する。現行環境の調査・分析により移行対象資産・要件を分析する「現状分析」から、リライトによるソースコード生成および移行前後の環境差異を吸収するために必要な部品を開発する「開発・変換」、「テスト・移行」までをワンストップで実施する。10月から提供開始し、個別見積もり。

 このほかにも、運用・保守サービスは、オープン環境に移行したシステムの運用・保守を実施。Cloud基盤移行サービスは、「Cloud基盤プラットフォームサービス」が提供するサービステンプレートを活用して短期間での移行およびサービス提供を可能にする。Cloud基盤プラットフォームサービスは、オープン環境へ移行する基幹システムのアプリケーション動作・システム運用に必要なインフラ基盤・運用基盤を標準プラットフォームサービスとして提供する。いずれも2018年度から提供開始予定で、個別見積もり。

 変換ツールのXenlon~神龍 Migrator C2Jは、COBOLの言語仕様を可能な限りJava上で忠実に再現し、再現性と保守性を両立して動作性能にも考慮したソースコードを自動生成する。同ツールを適用した先行案件では、約8メガステップ(COPY句含む)相当の基幹システムでCOBOLからJavaへの変換を実施し、現新比較によるロジック再現性を実証済みという。

サービス詳細
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