インドのオンライン小売り大手Flipkartは現地時間2017年4月10日、中国Tencent Holdings(騰訊控股)、米eBay、米Microsoftによる合計14億ドルの資金調達に成功したと発表した。また、eBayのインド事業であるeBay Indiaを買収する計画も明らかにした。

 新たな資金調達では、Flipkartの企業価値は116億ドルと見積もられた。同社はこれまで、米Tiger Global Management、南アフリカのNaspers、米Accel Partners、ロシアDST Globalなどの出資を受けている。

 FlipkartによるeBay India買収は年内に手続きが完了する見込み。手続き完了後、eBay IndiaはFlipkart傘下で独立事業としてサービスを継続する。またFlipkartとeBayはそれぞれのユーザーが相互の商品を購入できるようにすることで排他的契約も結んだ。

 インドの経済紙「Economic Times」の情報によると、Flipkartへの出資額はTencentが7億ドル、eBayが5億ドル、Microsoftが2億ドル。FlipkartはeBay India買収で2億ドル相当の株式をeBayに支払うほか、Microsoftとは「Azure」を排他的クラウドプラットフォームとして導入することで合意している。

 なおEconomic TimesはFlipkartがeBayと資本提携の交渉を進めていることを1月に伝え、eBay Indiaの買収を先月すでに報じていた。

 追加の資金調達やEC事業買収は米Amazon.comへの対抗を強化するためだと、米TechCrunchは指摘している。Amazon.comはFlipkartの創業から6年後の2013年にインド市場に参入し、現在ではインドで第2位のECサイトになっている。Amazon.comはこれまでインド市場に50億ドル以上を投じている。