日本IBMは2017年4月10日、しんきん情報システムセンターが計画するFinTech向け「オープンAPI共通基盤」構築を支援すると発表した。しんきんインターネットバンキングシステムとFinTech企業が提供する新サービスをつなげて、信用金庫の顧客が最新の金融サービスを利用できるようにする。2017年12月中に稼働を開始する予定だ。

オープンAPI共通基盤は日本IBMの「FinTech共通API」を利用している
オープンAPI共通基盤は日本IBMの「FinTech共通API」を利用している
(出所:日本IBM)
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 オープンAPI共通基盤は、口座情報照会、残高照会、入出金明細照会といった基本的なサービスに加え、インターネットバンキングや勘定系まで含めた信用金庫のシステムに、外部のFinTechサービスを接続できるようにする。「BIAN(Banking Industry Architecture Network)」仕様に準拠し、FinTechサービスを提供する企業が、しんきんインターネットバンキングシステムに参加している全国の信用金庫と同一環境で多対多に接続できる。

 日本IBMの「FinTech共通API」を利用し、信用金庫向けにチューニングする形で構築する。接続検証などの実績があるプラットフォームを活用することで、注目が高まるFinTechに信用金庫業界が対応するための時間を短くする狙いだ。