ビックカメラは2017年4月7日、ビックカメラ有楽町店とビックロ ビックカメラ新宿東口店で仮想通貨のビットコインによる決済を試験導入した。ビットコイン取引所の国内最大手であるbitFlyerが提供する決済サービスを採用。来店者はビットコインを量販店の店頭で利用できる。

ビックカメラ有楽町店のビットコイン決済端末
ビックカメラ有楽町店のビットコイン決済端末
通常のレジで会計を済ませた後に、決済端末に表示されたビットコインアドレスを含む二次元バーコードを読み取って送金する。
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 午前10時の開店と同時に、各フロアに用意したビットコインの決済端末で支払えるようにした。決済額は最大で10万円相当までで、決済額の10%をポイントで還元する。商品代金が10万円相当を超える場合はビットコインと他の決済手段を併用する。

 有楽町店の店頭では、bitflyerの決済アプリを使った報道関係者向けのデモンストレーションを実施。まず、来店者は通常のレジで会計を済ませる。次に、販売員がビットコインの送信先となるビックカメラのビットコインアドレス(口座)を含む二次元バーコードを提示。来店者はこれをビットコインウォレットアプリで撮影、ビットコインを送信して決済が完了する。

ビットコイン決済のデモンストレーション
来店者のビットコインウォレット(電子財布)で販売員が示した二次元バーコードを撮影
来店者のビットコインウォレット(電子財布)で販売員が示した二次元バーコードを撮影
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二次元バーコードから読み取ったビックカメラの口座に仮想通貨を送信
二次元バーコードから読み取ったビックカメラの口座に仮想通貨を送信
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 同店店長の佐藤壮史執行役員は「利便性を第一に考え、ほぼ全てての電子マネーで決済できる体制を整えてきた。海外旅行客を中心に需要が高まるビットコイン決済の試験導入もその一環だ。2017年4月1日に施行された改正資金決済法で、顧客が安心して使えるようになった。私もビットコイン決済の研修を受けたが、非常にスムーズに決済できた」と採用の理由を話す。決済開始に駆けつけた、bitFlyerの加納裕三社長は「この4月で『仮想通貨』という言葉が法律用語になった。今後は“未来のお金”としての認知を広めていきたい」とし、今回の試験導入による仮想通貨の普及に期待を寄せた。

ビックカメラ有楽町店店長の佐藤壮史執行役員(左)とbitFlyerの加納裕三社長
ビックカメラ有楽町店店長の佐藤壮史執行役員(左)とbitFlyerの加納裕三社長
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