情報サービス産業協会(JISA)は2017年4月6日、「働き方改革宣言」を発表した。達成すべき労働時間短縮などの目標を示したうえ、JISA会員企業からの賛同を募る。JISAはこの取り組みについて業界団体として広報活動を行い、顧客からの理解、協力を得るように働きかける。

JISA働き方改革宣言の宣言文
JISA働き方改革宣言の宣言文
出所:JISA
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 賛同企業が達成すべき労働時間の削減目標は、第1フェーズで年間労働時間10日分、第2フェーズで年間労働時間20日分となる。

 具体的には、第1フェーズでは「月間残業時間を20時間に減らす」「有給取得率を90%に増やす」「所定労働時間を10分以上削減して7時間40分未満にする」といった取り組みを実施する。現在のJISA会員企業の月間残業時間は23.8時間、有給取得率は65.7%、所定労働時間は7時間50分である(2016年版 情報サービス産業 基本統計調査)。第2フェーズでは、さらなる残業の削減、所定労働時間の短縮を目指す。第2フェーズ達成後は月間残業時間は13~14時間と現在よりも10時間程度削減される見通しだ。

 第2フェーズ以降は労働時間以外の働き方改革も実践して、「脱時間労働への改革」「ICTを利用した働き方の実現」「ダイバーシティの実現」も達成するとしている。その先の第3フェーズでは、「創発的ビジネスの追求」「知的フロンティアの追求」「活気あるチーム・組織の追求」を実現するとしており、デジタルビジネス時代に向けて新しい働き方を目指す。

 賛同企業については今後、JISAのWebサイトで社名を掲載する予定。