米Google傘下の米YouTubeは現地時間2017年4月4日、かねて明らかにしていた、低速通信環境向け動画共有アプリ「YouTube Go」を、インドで提供開始したと発表した。

 動画の再生を始めることなく、内容を確認できるプレビュー機能や、モバイル通信を利用することなく、友人や家族の端末との間で動画を送受信できる近距離共有機能などが特徴で、同社は「オフライン・ファーストのアプリ」と説明している。

 これに先立つ2016年9月、Googleはインドでイベント開催し、同国をはじめとする携帯電話のデータ通信速度が遅い市場に向けた取り組みやサービスを発表した。

 YouTube Goは、その取り組みの1つで、同社はアプリを一から開発し直した。同アプリは前述の機能のほかに、画質の選択や、画像保存といった機能も備えている。現在はベータ版だが、同日からインドでダウンロード配布を開始した。同社は今後同国でイベントを開催するなどしてユーザーの意見を集め、改良していくとしている。

 米国を追い抜く勢いでスマートフォン市場が拡大するインドは、テクノロジー企業の新たな主戦場になりつつあると、米VentureBeatは伝えている。すでにGoogleが同国市場に参入しているほか、米Facebookも同国への投資を拡大している。先ごろは韓国Samsung Electronicsが同国でモバイル決済サービスを立ち上げた。一方、米Appleは、まもなく同国でiPhoneの生産を開始すると伝えられている。

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