米Facebookや米Mozillaをはじめとする大手技術企業と大学機関、非営利団体などが合計1400万ドルを投じ、フェイクニュース対策に取り組むコンソーシアム「News Integrity Initiative」を立ち上げた。同コンソーシアムの管理を担当する米ニューヨーク市立大学(CUNY)のジャーナリズム大学院が現地時間2017年4月3日に発表した。

 News Integrity Initiativeは、ニュースリテラシーの促進とジャーナリズムの信頼性向上を目的とする。CUNYジャーナリズム大学院に拠点を置き、独立プロジェクトとして活動する。オンライン上で目にするニュースについて、人々が情報を理解した上で真偽を判断できるよう支援することに焦点を当て、調査やプロジェクト、専門家会議を調整する。

 News Integrity Initiativeには、FacebookとMozillaのほか、デジタル広告の米AppNexus、ソーシャルニュースサイト「Digg」を傘下に持つ米Betaworks、米Craigslistの創設者であるCraig Newmark氏の慈善基金、米ナイト財団などが出資する。

 早期参加者としては、米アリゾナ州立大学やオランダの欧州ジャーナリズムセンター、米大手PR会社のWeber Shandwick、国連教育科学文化機関(UNESCO)のほか、オンライン百科事典「Wikipedia」の共同創設者Jimmy Wales氏も名を連ねている。

 フェイクニュースの拡散で非難を受けたFacebookは、1月に報道の品質向上を支援する取り組み「Facebook Journalism Project」を立ち上げている。同取り組みでは、報道機関との連携によるニュースプロダクトの開発、ジャーナリスト向けトレーニングおよびツールの提供、ユーザー向けトレーニングおよびツールの提供を活動の柱として挙げている。

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