サイバーエージェントは2017年3月27日、ロボット研究で知られる大阪大学の石黒浩教授と、共同研究講座を発足すると発表した。デジタル広告技術の「アドテクノロジー(アドテク)」と人工知能(AI)技術を組み合わせ、Webサイトのチャットや店舗のロボットを通じて自然に情報を届ける技術を研究・開発する。

大阪大学の石黒浩教授
大阪大学の石黒浩教授
(出所:大阪大学)
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 サイバーエージェントのAI研究組織「AI Lab(エーアイ ラボ)」に、大阪大学基礎工学研究科の石黒浩教授との共同研究講座を発足する。発足日は2017年4月1日付け。

 石黒教授は「社会で活動するロボット」の実現を目指し、ロボットをはじめとする知的システムを基礎研究に取り組んできた。自身そっくりのコピーロボットや人間国宝の落語家・桂米朝のアンドロイドを開発するなど、同分野の第一人者として知られる。

共同研究講座の内容
共同研究講座の内容
(出所:サイバーエージェント)
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 共同研究講座で目指すのは、「ロボットを含んだ対話エージェントの実現」(サイバーエージェント)。具体的には、チャットツールを介した複数のエージェントと人間の自然な対話、接客を目的にしたエージェントの個性作り、これらの技術を音声対話や店頭接客ロボットへの適用などだ。

 サイバーエージェントは2016年1月に「AI Lab」を発足。今回の阪大を含めて東京大学、米イェール大学、東京工業大学など八つの研究機関と共同研究に取り組んできた。