米IDCが現地時間2017年3月20日に公表した世界のウエアラブル機器市場に関するリポートによると、同市場は2016年の一時的な停滞期から脱し、2021年までの5年間は順調な伸びで成長していくという。

 同社がまとめた、2016年におけるウエアラブル機器の世界出荷台数は、1億240万台。これが今後5年間、年平均18.3%の伸びで推移し、2021年には2億3750万台に達すると同社は予測している。

 2016年におけるウエアラブル機器の種類別出荷台数は、腕時計型が4920万台(シェアは48.1%)で、これにリストバンド型の4870万台(同47.6%)が次ぎ、そのあと、衣服型の130万台(同1.2%)、イヤウエア型の70万台(同0.7%)と続いた。

 このうち、腕時計型とリストバンド型の2021年におけるシェアは、それぞれ64.0%と24.2%で、この2つの形態のウエアラブルは依然、同市場の大半を占めるとIDCは見ている。しかし、衣服型の年平均成長率は、腕時計型の25.3%やリストバンド型の3.4%を大きく上回る76.6%で推移し、大きな成長を遂げるという。またイヤウエア型も同様に43.1%の高い伸びで成長するとIDCは予測している。

 IDCによると、今後衣服型ウエアラブル機器は、フィットネス機能や、利用者のバイタル情報を取得する機能といった形で発展していくことが考えられる。またイヤウエア型は、フィットネスやスポーツ・コーチのような製品展開ほか、オーディオの拡張機能や、リアルタイム翻訳機能といった用途で発展していくとIDCは見ている。

 今後、ウエアラブル機器の市場は、各製品分野で汎用型というアプローチは取らず、それぞれの用途ごとに多種多様な製品が登場し、発展していくとIDCは予測している。

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