パナソニックは2017年3月16日、地上デジタル放送、BS放送、CS放送などの放送番組からインターネット配信用動画コンテンツを自動生成する放送番組リアルタイムアーカイバシステムを、放送事業者向けに3月下旬に発売すると発表した。
現状では、放送した番組をインターネットで再配信するには、番組のデジタルファイル化、編集、動画配信フォーマットへの変換、メタデータの付与といった作業が必要。開発システムは、こうしたワークフローを自動化できる。
例えば、オンエア時のマスター映像を取り込み、EPG(電子番組表)情報に基づいて番組の境界をフレーム単位の精度で検出し、自動的に切り出すことができる。一般的にEPGの放送時間と実際の放送時間には数フレームの誤差があるが、開発システムではその誤差を検知し、フレーム単位の補正を自動で行う。
ファイルフォーマットは、各種動画配信プラットフォームの入稿フォーマットで広く使用されているMP4形式と共に、HybridcastのVOD仕様で採用されているMPEG-DASHにも対応する。地上デジタル放送などで採用されているMPEG2-TS形式やiPhoneなどで動画を再生するときに必要となるHLS形式への対応も検討している。
EPGを利用したメタデータ付与も可能。EPGに格納されている番組タイトル、ジャンル、出演者などの番組情報を、アーカイブした番組に自動的に付与でき、メタデータ入稿作業を簡略化できる。また、放送予定のEPGから、必要な番組のみVODファイルフォーマット変換の対象とする番組予約設定も可能。
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