米Amazon.comが中国の小売事業者に向けた、航空輸送サービスの事業を計画していると、米Wall Street Journal(閲覧には有料登録が必要)などの海外メディアが現地時間2017年3月15日までに報じた。

 Amazon.comはすでに、中国の小売業者がAmazon.comのeコマースサイトで販売する商品の米国への海上輸送を始めており、先ごろは同社がこの海運事業を本格化させたと伝えられた。今回のWall Street Journalの記事によると、同社は中国の小売事業者向け物流サービスのWebサイト「Amazon Logistics+(亞馬遜物流+)」を開設しており、ここで、新たな航空輸送サービスについて触れている。

 ただし、「航空貨物のソリューションについては、現在サービスを開発中。我々の数多くの小売事業者に向けて、迅速に開始する計画」とだけ書かれており、開始時期などの詳細については分からない。

 Amazon.comは現在、この物流サービスで、海上輸送のほか、集荷、倉庫保管、長距離陸上輸送、配達、輸出入手続き、顧客サービスなどを一貫して手がけており、現在の主要輸送先は米国、欧州、日本となっている。

 Amazon.comは2017年1月に、米ケンタッキー州に航空貨物ハブを建設する計画を発表した。また2016年8月には、米大手貨物航空会社と合計40機のBoeing 767-300をリースすることで提携し、「Amazon One」と呼ぶ自社ブランド航空機を利用した輸送業務を始めた。このほか自前のトラックを使用する輸送ネットワークを構築するなど 同社は物流事業に力を入れている。