米Oracleは現地時間2017年3月15日、2017会計年度第3四半期(2016年12~2017年2月)の決算を発表した。クラウド事業が引き続き急伸し、増収増益となった。

 会計原則(GAAP)ベースの総売上高は92億500万ドルで前年同期を2%上回った。純利益は22億3900万ドルと同5%増加し、希薄化後1株当たり利益(EPS)は0.53ドルで同6%拡大した。営業利益は同2%減の29億5900万ドルだった。

 非GAAPベースの場合、売上高は前年同期比3%増の92億7400万ドル、純利益は同6%増の28億8800万ドル、EPSは同7%増の0.69ドル、営業利益は同3%増の39億4400万ドルとなる。

 米Business Insiderによると、アナリストらは調整後の売上高を92億6000万ドル、EPSを0.62ドルと予測していた。

 事業別の売上高を見ると、ソフトウエアおよびクラウド事業は合計73億6500万ドルで、前年同期と比べ4%増加した。そのうちソフトウエア事業の売上高は同3%減の61億7600万ドル。ライセンス更新および製品サポートは同2%増加したが、新規ライセンスは同16%落ち込んだ。一方、クラウドサービスの売上高は11億8900万ドルで同62%増加し、IaaSは同17%増、SaaSおよびPaaSは同73%増と急成長を続けている。

 ハードウエア事業の売上高は前年同期比9%減の10億2800万ドルで、システム製品が同14%減、システムサポートが同4%減だった。サービス事業の売上高は8億1200万ドルで同2%増加した。

 Safra Catz最高経営責任者(CEO)は「クラウド事業が引き続き“超成長”を遂げ、SaaSおよびPaaSとも急速に拡大している」と述べた。

 英Reutersは、Oracleのクラウド事業へのシフトを強化することになった昨年7月の米NetSuite買収が、米Workdayや米Salesforce.comといった競合他社と渡り合うのに役立っていると指摘している。

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