米eMarketerが現地時間2017年3月14日までにまとめたリポートによると、米国における同年のインターネット広告支出額は830億ドル(約9兆5226億円)となり、前年から15.9%増加する見通し。

 推計によると、ネット広告収入が最も多いのは米Google。同社のネット広告収入は同国市場全体の40.7%を占め、米Facebookの2倍以上になるとeMarketerは見ている。Googleが強みを持つのは検索広告で、その収入は前年比16.1%増の285億5000万ドルとなり、同国検索広告市場の78%を占めるという。

 一方で、ディスプレー広告分野ではFacebookが強い。eMarketerの推計によると、Facebookの2017年におけるディスプレー広告収入は前年比32.1%増の163億3000万ドルとなり、同国ディスプレー広告市場の39.1%を占め、Google、米Yahoo!、米Twitterを大きく引き離すという。Facebookの広告収入の伸びは、ユーザーのサービス利用頻度とサービス滞在時間の伸びに支えられているとeMarketerは指摘している。

 またFacebook傘下の写真共有SNS、InstagramもFacebookの収入増加に寄与しており、2017年はFacebookのモバイル広告収入のうち、20%をInstagramがもたらすとeMarketerは分析している。この数値は2016年時点で15%だった。

 これに対し、Googleの2017年におけるディスプレー広告収入は52億4000万ドルとなり、こちらも前年から増加する見通し。ただし米国ディスプレー広告市場におけるGoogleのシェアは同年に12.5%へと縮小するとeMarketerは予測している。

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