米Amazon.comは「AmazonFresh Pickup」というドライブスルー方式の食料品店を近いうちに開店するようだと、複数の米メディア(CNBCEngadgetなど)が報じている。米GeekWireが新たに入手した許可申請書類から分かったとして現地時間2017年3月13日に伝えたもの。

 同書類によると、Amazon.comは先週、米ワシントン州シアトル市のバラードとソードー地区に看板を立てる許可を同市から取得した。書類の添付図では、店舗の窓にそれぞれ「HELLO, BALLARD(ハロー、バラード)」「HELLO, SODO(ハロー、ソードー)」の文字をプリントし、外壁に「Shop online. Pick up here(オンラインで注文、当店で受け取り)」や「Relax while we load your groceries(商品を積むあいだ、どうぞごゆっくり)」といったキャッチフレーズを掲げることを示している。

 Amazon.comが食料品販売のドライブスルーサービスを計画しているとの噂は、昨年より報じられていた。

 GeekWireが3月13日にソードー店の予定地に実際に行ってみると、撮影チームが作業していたという。Amazon.comは過去にコンセプト店舗を発表する際、プロモーションビデオを同時に公開したことから、AmazonFresh Pickupのオープンが近いとGeekWireは推測している。

 一方バラード店では3月11日に、作業員が駐車スペースの標識を調整していた。標識はセンサー方式と思われ、「Your order is on the way(ご注文の商品はこちら)」の文字が確認できたという。

 書類の添付図から、専用サイトのアドレスは「www.amazon.com/pickup」になるとみられるが、同URLにアクセスしても現時点では何も表示されない。

 GeekWireが過去に入手した資料によると、AmazonFresh Pickupの営業時間は午前7時~午後10時。ピーク時の従業員数は約15人で、商品を客の車に積み込む専用スタッフは3~5人という。

 Amazon.comはこのところ実店舗の展開に力を入れており、シアトルの近くに10店舗目の書店をオープンする計画だと今月報じられた。昨年12月には、商品を手に取ってレジに並ばずそのまま出てこられる実店舗「Amazon Go」の従業員向けにテスト営業を開始している。