米Yahoo!のMarissa Mayer最高経営責任者(CEO)兼社長は主要事業の売却手続き完了とともに退任し、約2300万ドルの退職金を受け取る見通しであることが、同社が米連邦証券取引委員会(SEC)に提出した書類から分かったと、複数の米メディア(The VergeCNETなど)が現地時間2017年3月13日に報じた。

 Yahoo!は2月21日に、米Verizon Communicationsが同社の中核事業を約44億8000万ドルで買収することで両社が改めて合意したと発表した。

 両社は昨年7月、約48億3000万ドルの買収額で最終合意していたが、その後Yahoo!から合計15億人分以上の個人情報が過去に流出していたことが発覚。条件見直しで交渉を進め、3億5000万ドル減額で再合意した。

 またYahoo!は1月に、中核事業売却後の社名を「Altaba」に変更し、中国Alibaba Group Holding(阿里巴巴集団控股)の株式15%と日本のヤフー(Yahoo! Japan)の株式35.5%を保有する投資会社となることを発表している。この時点でMayer氏は取締役辞任の意向のみ明らかにしていた。

 今回SECに提出された書類によると、Mayer氏は退任に際して現金で約30万ドル、株式で約200万ドル相当を受け取る。AltabaのCEOには、米InterActiveCorp(IAC)の元最高財務責任者(CFO)でYahoo!の社外取締役を務めたThomas McInerney氏が就任する。

 なお、Mayer氏は大量のユーザー情報流出などに関する引責で、2016年のボーナス200万ドルと、1200万ドルの株式報酬を辞退している(英Financial Timesの情報)。

[SECへの提出資料]