Webトラフィックの解析サービスを手がけるアイルランドStatCounterが現地時間2017年3月7日に公表したリポートによると、世界でインターネットにアクセスしている機器の中で、OSに米GoogleのAndroidを搭載する機器が占める比率は、同年2月時点で37.4%となり、米MicrosoftのWindowsの比率である38.6%に僅差にまで迫った。

 これは、パソコン(デスクトップ、ノート)、モバイル機器(スマートフォンなど)、タブレット端末のトラフィックを調査したもの。それによると、Windows機のアクセス比率は2012年1月時点で82%と高水準だった。これに対しAndroidは2.2%にとどまっていた。しかしその後Windowsは右肩下がりで推移、一方のAndroidは右肩上がりで推移し、両者の差は1.2ポイントにまで縮まった。「AndroidがWindowsに匹敵するまでに拡大するとは、5年前には考えられなかった」とStatCounterのAodhan Cullen最高経営責任者(CEO)は述べている。

 同社の分析によると、こうした変化は、スマートフォンの普及、従来型パソコンの販売低迷、世界市場におけるアジア地域の影響力の大きさによってもたらされたという。

 なおパソコンに限定して見ると、Windowsからのインターネットアクセスは84.1%と依然高い比率だ。しかしCullen CEOは、「Windowsはパソコン市場の戦いでは勝利したが、戦場はすでに別の所に移った」と指摘している。

 2017年2月時点のアクセス比率を地域別に見ると、北米ではWindowsが40.7%でトップとなり、このあと米AppleのiOSが24.9%で、Androidが20.3%で続いた。欧州でも同様にWindowsが51.8%でトップとなり、Android(23.5%)の2倍以上で推移した。一方アジアでは、Androidが51.8%と、Windowsの29.8%を大きく引き離している。

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