IDC Japanは2017年3月7日、国内企業を対象に実施した、2020年1月予定のWindows 7延長サポート終了への対応状況の調査結果を発表した。Windows 7からWindows 10への切り替え計画のある企業は全体の56%であり、計画がある企業でも2019年末で34.6%のパソコンはWindows 7を搭載している見込みだという。Windows 7は2020年1月に延長サポートが終了する。

 調査結果によると、Windows 7からWindows 10への切り替えが、Windows XPからWindows 7の切り替えよりも遅れる見込みだ。Windows 7搭載パソコンが2019年末時点でも34.6%稼働見込み(65.4%がWindows 10に切り替え)。Windows XPパソコンは延長サポートが終了した2014年の時点で29.3%(回答した558社での値)だった。

「 Windows 10に切り替えるに当たって、今後どのような計画で切り替えが行われるか進捗率をお答えください」への回答
「 Windows 10に切り替えるに当たって、今後どのような計画で切り替えが行われるか進捗率をお答えください」への回答
Windows 10への切替えスケジュールがある企業における台数進捗率。Largeは従業員規模別500人以上、SMBは500人未満の企業。出所:IDC Japan
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 2019年末時点のWindows 7稼働率である34.6%は、OSの切り替え計画がある企業での見込み値。Windows 10への更新が遅れている理由は、既存システムとの互換性だという。既存システムの互換性を評価していない企業は約2割という

 またIDC Japanは、Windows 10への切り替えが遅れていることで、サポート終了時期の前後にPCの買い替え需要が集中すると警告する。需要が短期に集中することで企業のIT予算が圧迫され、クラウドやセキュリティといった、ほかの投資対象への予算が確保しづらくなる悪影響が懸念されるという。

 IDC Japanは2016年7月にアンケートを実施し、558社から有効回答を得た。今回の調査ではWindowsを更新せず、モバイル端末やほかのOSへ切り替えるといった選択肢は集計していない。