インドのオンライン決済大手Paytmのオンラインマーケットプレイス事業が中国Alibaba Group(阿里巴巴)などから合計2億ドルの資金調達に成功したと、英Reutersのほか複数の海外メディア(英Financial TimesインドEconomic Timesなど)が現地時間2017年3月3日に報じた。

 Alibabaと関連会社のAnt Financial Services Group(螞蟻金融服務集団)は以前よりPaytmに投資しており、2015年9月の追加出資により合わせて40%の株式を取得している。

 Paytmは昨年、オンラインマーケットプレイス事業をスピンアウトし、Paytm E-commerceを設立した。

 今回の投資ラウンドで、AlibabaはAlibaba.com Singapore E-Commerceを通じて1億7700万ドルを、香港に本拠を置くベンチャーキャピタルSAIF Partners(軟銀亜州賽富)が2300万ドルをPaytm E-commerceに出資し、それぞれPaytm E-commerce株式の36.31%と4.66%を取得する。

 Alibabaは中国本土の成長減速を受け、中国以外の市場に積極的に注力している。昨年4月には東南アジアでECサイトを展開するLazada Groupから約10億ドル分の経営権を獲得する計画を発表した。

 インドのEC市場において、Paytmは国内大手Flipkartや米Amazon.comの後塵を拝しているが、2億人以上のユーザーを持つオンライン決済サービスとの統合でEC事業の拡大を狙っているという。