ヤマハは2017年3月6日、同社のルーター「RTX1210」の一部で、ファームウエアを更新すると起動しなくなる不具合を発表した。2月10日まで提供されていた最新のファームウエア(リビジョン14.01.16)は、現在配信を停止している。

 ファームウエアを更新すると不具合が起こるRTX1210は、2016年10月から2017年1月までに製造された、製造番号が「S4H071236」から「S4H086240」の1万5005台。

製造番号の確認方法
製造番号の確認方法
ヤマハのリリースから抜粋。URLは、http://jp.yamaha.com/products/network/support/rtx1210_boot/。
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 対象のRTX1210のフラッシュメモリーには、各ファイルの記録位置を記した情報の特定エリアに不正な値が入っており、ファームウエアを書き換えるとその値を参照するようになって不具合を引き起こす。具体的には、saveやcopy configなどのコマンド実行や、外部からtftpなどでコンフィグやファームウエアを更新する作業が合計5回に達すると、ルーターが再起動しなくなったり、ルーター起動時に設定ファイルの選択肢が表示されなくなったりする。起動しなくなった場合は、ヤマハでの預かり修理が必要となる。

 不具合を回避するには、同社が提供する対策プログラムを適用する。この対策プログラムを実行すると、フラッシュメモリー内の不正な値を削除できる。

■修正履歴
記事公開時、第1段落の「原因となるファームウエア(リビジョン14.01.16)は2月10日まで提供されていた」としていましたが正しくは「2月10日まで提供されていた最新のファームウエア(リビジョン14.01.16)は、現在配信を停止している」でした。また、第3段落の「該当ファームウエアを書き換えると」は「ファームウエアを書き換えると」でした。本文は修正済みです。[2017/03/06 19:40]