スポーツ動画配信「DAZN(ダ・ゾーン)」で2017年2月25日と26日に生じたJリーグ開幕節の配信トラブル問題で、運営元の英パフォームグループは3月2日に記者会見を開催。障害発生の経緯と今後の対策を発表した。

パフォーム日本法人のジェームズ・ラシュトンCEOとウォーレン・レー開発部長
パフォーム日本法人のジェームズ・ラシュトンCEOとウォーレン・レー開発部長
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 パフォーム日本法人のジェームズ・ラシュトンCEO(最高経営責任者)は会見の冒頭でユーザーに対し「心よりお詫び申し上げる。放送プラットフォームを提供する立場としての責任を重く受け止めている。配信障害が発生した先週末のパフォーマンスは決して許されるものではない」と謝罪した。会見にはJリーグの村井満チェアマンも出席し「ファンや関係者に悲しい思いをさせる残念な形になり、申し訳なく思っている。今週末の第2節以降は万全を期して臨む」と述べた。

 DAZNではJリーグの試合会場で撮影した映像素材を、英国にあるDAZNのデータセンター内の映像変換システムでユーザーの視聴環境に合った映像データに変換。CDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)を通じて日本の視聴者に一斉配信している。

 今回のトラブルは映像変換システムの不具合だ。特に影響が大きかった26日には、16時半前後に終了した7試合でライブ配信が終了した後、各試合の見逃し配信用コンテンツを同時に生成しようとして、システムの一部に処理が集中、停止した。25日にも同様の事象が生じたが、26日ほどの負荷がかからず、すぐに正常稼働に戻ったという。

 パフォームはシステムの調整や冗長性の強化など対策を講じたうえで、Jリーグ第2節前の3月3日には実地環境でのテストも実施するという。また、トラブル当日に視聴しようとしたユーザーに対して2週間分の視聴を無料化するなど補償する。