米Facebookは現地時間2017年3月1日、自殺防止の対策強化について発表した。従来より提供している自殺防止ツールをライブ動画配信機能に組み込むほか、人工知能(AI)技術を活用する。

 Facebookは長年にわたって全米自殺防止ライフラインらと協力して自殺防止に取り組んでいる。自殺をほのめかすコンテンツを報告するツールや、自殺念慮を抱くユーザーに専門家や友達への相談を促す手段の提供を2015年に米国で開始。2016年6月にこれを世界に拡大した。

 新たな取り組みでは、自殺を考えている可能性が高いライブビデオを見たユーザーが、その人に直接連絡するか、あるいはFacebookに即座に報告できるようにする。Facebookは報告したユーザーがその人の助けになれるよう一連の情報を提供する。

 一方、ライブビデオ配信者の画面には、「友達と話す」「ヘルプラインに連絡する」「アドバイスを見る」といった選択肢を表示する。

 またFacebookは、緊急時メールホットラインの米Crisis Text Line、全米摂食障害協会(NEDA)、 全米自殺防止ライフラインといった組織とリアリタイムで直接やりとりできる機能を「Messenger」に追加した。この機能は、今後数カ月にわたってテストを行う。

 さらに、専門家のフィードバックをもとに強化した報告プロセスを米国でテストする。AIを活用したパターン認識技術を使い、自殺願望の可能性が高い投稿を検出する。

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