米GitHubは2017年3月1日(米国時間)、ソースコード管理サービスのSaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)「GitHub.com」に、企業ユーザーを対象とした「Business」プランを追加した。オンプレミス版の「GitHub Enterprise」のみが備えていたシングルサインオン機能などをSaaS版でも利用可能にした。

 GitHubはソースコードのバージョン(履歴)を管理する機能や、ソースコードをレビュー(査読)したりコメントを付けたりする機能、「イシュー(Issue)」という単位でプログラム開発の進捗を管理する機能を備える。これまでは無料版のほか、個人向けの「Personal」(1ユーザー月額7ドル)や複数ユーザー向けの「Team」(同9ドル)といった有料のSaaS版に加えて、オンプレミス版の「GitHub Enterprise」(同21ドル)を販売していた。

 今回発表したSaaS版の「Business」は、SAML仕様のシングルサインオン機能を備えているほか、稼働率99.95%のSLA(サービス・レベル・アグリーメント)や週5日の24時間サポートなどを提供する。料金はEnterpriseと同じ1ユーザー月額21ドルだ()。

図●GitHub有料サービスの一覧
図●GitHub有料サービスの一覧
出典:米GitHub
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 従来はシングルサイン機能やサポートサービスは、オンプレミス版のGitHub Enterpriseにしか備わっていなかった。GitHub Enterpriseでは、ユーザー企業がGitHubのソフトウエアを社内サーバーや、「Amazon Web Services」「Microsoft Azure」「Google Compute Platform」といったIaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・サービス)のサーバーに導入して、自社でシステムを運用する必要があった。それに対してSaaS版ではシステムの運用をGitHubに任せられるため、より手軽にGitHubを導入できるようになる。