パナソニックは2017年2月28日、役員人事を発表した。現在日本マイクロソフトの執行役員会長を務める樋口泰行氏(写真1)が4月1日付で専務役員として入社し、同日付で新設されるコネクティッドソリューションズ社社長に就任する。

 樋口氏は株主総会後の6月29日に、代表取締役専務執行役員に就任する。代表取締役就任後もコネクティッドソリューションズ社社長の職務は継続する。

写真1●パナソニック代表取締役に就任する樋口泰行氏
写真1●パナソニック代表取締役に就任する樋口泰行氏
(出所:パナソニック)
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 樋口氏は大阪大学工学部卒業後の1980年に松下電器産業(現パナソニック)に入社。米ハーバード大学経営大学院に留学するまで、技術者として約10年間勤務した。約25年ぶりに古巣に戻る珍しい人事になる。

 樋口氏が担当するコネクティッドソリューションズ社は、現AVCネットワークス社を母体として発足する。主にB to B(法人向け)製品を提供し、顧客密着型の事業体制を構築する。IoT(インターネット・オブ・シングズ)ソリューションの提供も担う。

 現AVCネットワークス社の事業のうち、Windows PC「レッツノート」や、タブレット「タフパッド」(写真2)などは、そのままコネクティッドソリューションズ社に引き継がれる。デジタルカメラ「ルミックス」などの事業は、家電事業を担うアプライアンス社に移管される。

写真2●パナソニック「タフパッド」の新製品発表会に日本マイクロソフト代表執行役社長として登壇した樋口泰行氏(中央、2014年2月24日)
写真2●パナソニック「タフパッド」の新製品発表会に日本マイクロソフト代表執行役社長として登壇した樋口泰行氏(中央、2014年2月24日)
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 日本マイクロソフトは同日、樋口氏が3月31日付で執行役員会長を退任し、退職すると発表した。退任後は顧問に就任する予定を発表していたが、顧問就任はせず、パナソニックの職務に専念する。