機械学習を組み込んだBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを提供する米データロボットは2017年2月28日、日本オフィスの開設を発表した。カントリーマネージャーに就任した原沢滋氏は「従業員を増やして日本でのサポート力を強化し、販売パートナーも増やして日本での事業を本格化していく」と話した。現在はリクルートホールディングスと新日鉄住金ソリューションズ(NSSOL)が販売代理店を務めている。

日本のカントリーマネージャーに就任した米データロボットの原沢滋氏
日本のカントリーマネージャーに就任した米データロボットの原沢滋氏
[画像のクリックで拡大表示]

 データロボットが開発するBIツール「DataRobot」は、データを読み込むと複数の機械学習のアルゴリズムを使って予測モデルを作成する。同時に計算するアルゴリズムの数は、「ワーカー」と呼ぶ設定値で変化させられる。利用者はモデルを比較して、データ内容に適した分析方法を選べるという。

 同社のデータサイエンティストであるシバタアキラ氏は「DataRobotのユニークな点は、分析結果の根拠を説明すること」とデモを実施しながら話した。シバタ氏が実施したデモでは、病院の診療データを基に予測モデルを作成し、退院した患者が再入院する確率を算出。患者ごとに、どのデータ内容が再入院の確率を高く計算させたかを表示した。

米データロボットのシバタアキラ データサイエンティスト
米データロボットのシバタアキラ データサイエンティスト
[画像のクリックで拡大表示]
患者の再入院確率を算出したデモの様子。患者ごとにどのデータ内容が確率に影響したかを示している
患者の再入院確率を算出したデモの様子。患者ごとにどのデータ内容が確率に影響したかを示している
[画像のクリックで拡大表示]