米IBMは現地時間2017年2月27日、スペインの大手銀行Santanderのデジタル移行支援と顧客サービス向けツール作成に関して提携したと発表した。両社は、Santanderのニーズに最適化したiOSアプリケーションの設計、開発、実装に共同で取り組む。

 IBMは、2014年7月に米Appleと企業分野における広範な協業で合意して以降、様々な業界および職種に向けた「MobileFirst for iOS」アプリケーションを展開している。

 Santanderとの提携では、カスタム構築した一連のMobileFirst for iOSアプリケーションを、Santanderの従業員が使用する1万1000台以上のiOSデバイスに展開する。これらアプリケーションはSantanderの主要オフィスやバンキングネットワークで勤務する従業員向けに特化しており、従業員はiPhoneから同銀行の商品、サービス、取引先に関する最新情報に迅速にアクセスし、顧客により良い助言や提案を行う。

 共同開発するアプリケーションはSantanderの企業システムと連動し、リアルタイムのデータを従業員が手軽に入手できるようにする。IBMのアプリケーション設計および開発モデル「Mobile at Scale for iOS」に基づき、2年間にわたって共同で複数のアプリケーション開発を進める。最初の共同アプリケーションは2017年4月に導入する。

 第1弾アプリケーションとして、支店マネージャーなどが最も重要な目標達成指標を即座に認識できるようにする「Achievement Overview」、資本要件やリスク管理のメトリクス、リスクポリシー、業界レポートにアクセスするための「Easy Risk」を予定している。

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