アズムは2017年2月24日、シンクライアント端末とアクセス先の仮想デスクトップを結び付けるシンクライアント管理ソフトの新製品として、ユーザー認証手段としてICカードを使えるようにした製品「AZ Desktop Cloud Platform」を発表した。シンクライアント端末に接続したICカードリーダーにICカードを挿入するだけで、どこからでも自分のデスクトップ環境を呼び出せるようにできる。2017年1月から販売している。
利用しているシンクライアント製品群は、いずれもカナダのテラディチ(Teradici)が開発したもの。具体的には、テラディチが開発したシンクライアントプロトコル「PCoIP(PC over IP)」を利用可能なシンクライアント製品、仮想デスクトップ側に導入するエージェントソフト、シンクライアント端末とアクセス先の仮想デスクトップを結び付けるシンクライアント管理ソフト、などで構成する。
アズムは今回、ICカードでユーザー認証を実施するための前提として、テラディチに掛け合い、ICカードを利用できるようにテラディチのシンクライアント端末を強化してもらった。さらに、シンクライアント端末とアクセス先の仮想デスクトップを結び付けるシンクライアント管理ソフトをアズムがカスタマイズし、ユーザー認証手段としてICカードを利用できるようにした。
ユーザー認証時の大まかな動きはこうだ。シンクライアント端末からコネクション管理ソフトにアクセスする。コネクション管理ソフトは、端末とデスクトップの割り当てを管理するブローカーソフトにアクセス先を聞く。ブローカーソフトはアズムがカスタマイズしてあり、ICカードの認証情報を取得するようにコネクション管理ソフトに伝える。こうして入手した認証情報で認証し、最終的にシンクライアント端末は仮想デスクトップに直接接続する。