米Hewlett Packard Enterprise(HPE)が現地時間2017年2月23日に発表した2017会計年度第1四半期(2016年11月~2017年1月)決算は、ハードウエア、サービス、ソフトウエアともに不調だった。また、同社は今後の業績見通しを下方修正した。

 米国会計原則(GAAP)ベースの第1四半期の売上高は、前年同期と比べ10%減(為替の影響を除いた場合は4%減)の114億700万ドルだった。純利益は同横ばいの2億6700万ドル、希薄化後1株当たり利益(EPS)は0.16ドルとなり、同7%増加した。

 特別項目を除いた非GAAPベースの場合、純利益は前年同期比6%増の7億7200万ドル、希薄化後EPSは同10%増の0.45ドルとなる。

 米USA TODAYの報道によると、アナリストの予測平均は、売上高が120億7000万ドル、特別項目を除いたEPSが0.44ドルだった。

 部門別の売上高を見ると、ハードウエアなどのエンタープライズグループ部門は前年同期比12%減の63億2500万ドル。サーバーは同12%減少、ストレージは同13%減少、ネットワーク関連は同33%減少した。

 エンタープライズサービス部門の売上高は40億3700万ドルで、前年同期比11%減少した。インフラ技術アウトソーシングが同8%減少し、アプリケーションおよびビジネスサービスは同17%落ち込んだ。

 ソフトウエア部門の売上高は7億2100万ドルで、前年同期から8%減少した。ライセンス収入は同9%減、サポート収入は同9%減、専門サービスは7%減だった。一方、SaaSは同4%成長した。

 金融サービス部門の売上高は前年同期比6%増の8億2300万ドルだった。

 同時に発表した2017会計年度第2四半期(2017年2月~4月)の業績見通しは、GAAPベースの希薄化後EPSを0.03ドルの赤字~0.01ドルの黒字、非GAAPベースでは0.41~0.45ドルの黒字と予測する。

 2017会計年度通期(2016年11月~2017年10月)の業績見通しは、GAAPベースの希薄化後EPSを0.60~0.70の範囲、非GAAPベースで1.88~1.98ドルの範囲と予測し、それぞれ従来予想の0.72~0.82ドルおよび2.00~2.10ドルから引き下げる。同社は下方修正の主な理由として、外貨レートの変動、資源価格の上昇、短期的な一部業務遂行に関する問題を挙げた。

 アナリストらは、特別項目を除いた通期のEPS見通しを2.05ドルと予測していた(英Reutersの情報)。HPEの決算発表を受け、同社の株価は時間外取引で一時6%以上、下落した。

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