米Googleと米Microsoftが英国の海賊版コンテンツ撲滅に向けた取り組みに協力することで英知的財産庁と合意したと、複数の英メディア(The GuardianTelegraphなど)が現地時間2017年2月20日に報じた。自主的な行動規約のもと、GoogleとMicrosoftは自社検索エンジンにおける海賊版サイトの表示順位を下げる。

 同規約の目的は、海賊版の映画や音楽を配信するサイトや、違法にサッカーの試合をライブストリーミングするサイトなどを見つけにくくすると同時に、検索エンジンを利用する消費者が確実に適法なコンテンツにアクセスできるようにすること。

 具体的には、著作権法に基づく通知を複数回受けたWebサイトについて、検索結果表示の優先順位を引き下げ、検索結果の最初のページに掲載されないようにする。またオートコンプリート機能でも、そのような不正サイトをキーワード候補に提示しないようにする。

 自主的な規約ではあるが、今後数カ月にわたって知的財産庁が準拠状況を監視する。今夏にはアルゴリズム変更が実施される見込みで、規約に準拠していない場合には制裁金などの踏み込んだ措置を同庁が勧告する可能性もある。

 知的財産庁によると、英国インターネットユーザーの約15%に相当する約670万人が、映画や音楽、電子書籍などの海賊版にオンラインアクセスした経験があるという。