KDDIは2017年2月17日、携帯電話基地局用の屋内向けアンテナとして、従来の金属製アンテナではなく透明な「可視光透過アンテナ」を日本電業工作と共同で開発したと発表した。2月19日から導入を開始する。TDKが開発した透明導電性フィルム「Ag-Stacked Film」を活用した。

従来型の金属アンテナと可視光透過アンテナの外観
従来型の金属アンテナと可視光透過アンテナの外観
(出所:KDDI)
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 従来の屋内向けアンテナは「天井に設置したアンテナが目立つ」という理由から、最適な場所への設置が難しい場合があったという。一方、今回開発した可視光透過アンテナは透明で目立たないため、イベントホールやホテルのロビーなどの美観や景観を損うことなく通信品質を向上させられる。

 可視光透過アンテナは、800MHz、2.1GHz、2.6GHz、3.5GHzの四つの周波数帯に対応。屋内の電波状況に合わせて最適な周波数のアンテナを設置できる。