NECは2017年2月16日、大和証券に顔認証システムを導入したと発表した。リテール部門の営業員用タブレット端末約5000台を対象に、2月上旬から順次利用を開始している。その後も、本部部署で使っているノートPC約300台に導入するなど利用領域を拡大し、将来的には全業務端末に顔認証を導入することを視野に入れる。

 大和証券は、顧客への資産状況の説明や金融商品の紹介などを行うために、タブレット端末を利用している。顔認証システムを使うと、タブレット端末の内蔵カメラに顔を向けるだけで認証できるので、ID/パスワード認証と比べて作業開始までの時間を短縮できる。さらに、盗難や紛失などのリスクが少なく、なりすましなどの不正利用を防げる。

 NECの顔認証エンジン「NeoFace」を使って顔認証システムを構築した。顔認証の利用時は、顔画像の特徴点データをタブレット端末にダウンロードしておく。ログイン時に、内蔵カメラで映した顔画像と特徴が一致するかどうかをタブレット内で判定して認証する。顔画像の特徴点データはサーバー側で一元管理しているので、様々な端末や機器で顔認証を利用できる。