米IBMは現地時間2017年2月15日、プライベートクラウドに大規模なデータ分析モデルを実装するための機械学習プラットフォーム「IBM Machine Learning」を発表した。

 IBM Machine Learningはコグニティブ・コンピューティング・システム「Watson」の中核となる機械学習技術をプライベートクラウドにもたらすもの。当初は、銀行や小売り販売業、保険会社、輸送会社、政府などにおいて日々、大量の情報処理に使われている同社のメインフレーム「z System」で利用可能にする。いずれ「POWER System」など他のシステムにも拡大する。

 IBM Machine Learningにより、データサイエンティストは分析モデルの作成、トレーニング、実装を自動化できる。同分析モデルは、ScalaやJava、Pythonなどさまざまな言語をサポートし、Apache SparkML、TensorFlow、H2Oといった主要な機械学習フレームワークを利用でき、あらゆるタイプのトランザクションデータに対応する。データを社外に移動する必要がないため、「余分な費用やリスクが発生しない」としている。

 またIBM Researchは、データサイエンティストが適切なアルゴリズムを採用できるよう支援する「Cognitive Automation for Data Scientists」サービスを提供する。複数の利用可能なアルゴリズムを検討し、データサイエンティストのニーズに合致するアルゴリズムを選択する。

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