和歌山県は2017年2月15日、リゾート地のサテライトオフィスなどで働きながら休暇を取る「ワーケーション」の普及活動を始めることを明らかにした。
ワーケーションは、「ワーク」と「バケーション」を組み合わせた造語。リゾート地などの環境の良い場所で、休暇を兼ねて短中期的にリモートワークを行うことを指す。ここ1、2年、欧米のIT企業やITエンジニアを中心に普及が進んでいるが、日本ではこれからだ。
そこに和歌山県は着目し、他の都道府県に先駆けて取り組みを始める。すでに和歌山県白浜町では、セールスフォース・ドットコムやNECソリューションイノベータ、ブイキューブといったIT企業が、サテライトオフィスを開設し、一部の業務を進めている。その実績と、リゾート地として有名な南紀白浜があるといった地の利を生かして、普及を図る。
和歌山県の天野宏企画部企画政策局情報政策課課長は「日本の企業では、周囲に迷惑をかけたり、積み残した仕事で休み明けが忙しくなったりすることから、長期休暇を取りづらい状況にある。そこで、まだ日本ではなじみが薄い、ワーケーションを提案して、企業のワークライフバランスの実現を支援したい」と、話す。