NECは2017年2月15日、通信トラフィックの分析を基に、通信事業者の戦略立案・遂行を支援するコンサルティングサービス「TMSプロフェッショナルサービス」をグローバルで提供開始したと発表した。アジア・パシフィック地域を中心に10件以上の通信事業者に採用される通信制御ソリューション「Traffic Management Solution(TMS)」の実績と知見を活用する。価格は要見積もり。

 通信事業者から提供された情報を基に、通信トラフィックの傾向や異常な通信トラフィックを検知・分析。その結果に基づいて「通信トラフィック最適化」「カスタマーサポート」「セキュリティ診断」「マーケティング」の4つのメニューでコンサルティングを提供する。通信トラフィックの分析には、人工知能(AI)を活用する。

 通信トラフィック最適化では、通信事業者のニーズに応じてTMSの導入時・後の適切なネットワークの調整を提案する。TMSで通信帯域を効率的に利用することで、帯域を広げずに通信速度を向上させたり、通信品質を保ったまま帯域削減させたりすることが可能。少ない投資費用で快適な通信環境の構築を支援する。

 カスタマーサポートでは、時間帯、Webサイト、動画コンテンツなどの分類ごとにユーザーが体感する通信品質を分析。その結果をユーザー問い合わせ窓口に提供することで回答の効率性・正確性を向上し、顧客満足度の向上、問い合わせ窓口の運用費用の削減を支援する。

 セキュリティ診断では、セキュリティリスクがある通信トラフィックを検知し、脅威となるサイトやサービスの通信を切断する提案を行う。これにより、被害の拡大を防ぐことができ、ユーザーへ安全な通信サービスを提供できる。

 マーケティングでは、通信トラフィックの分析結果を活用することで、ユーザーニーズに合わせた通信サービスの設計、効果的な広告・宣伝活動などを支援し、サービス契約数の増加や収益拡大に貢献する。例えば、夜間利用が中心のユーザーが多くいる場合、夜間に高速大容量の通信が可能なプランの設計を提案する。

「Traffic Management Solution(TMS)」の製品情報
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