ショッピングセンターのパルコは2017年2月15日、人型ロボットの「U」(写真1)を池袋パルコ(東京・豊島)のイメージガールにすると発表した。同日、インターネット動画配信を手掛けるドワンゴと大阪大学と共に開催した記者発表会で公表した。

写真●人型ロボットのアンドロイドル「U」
写真●人型ロボットのアンドロイドル「U」
[画像のクリックで拡大表示]

 人型ロボットの「U」は、ロボット研究で有名な大阪大学の石黒浩教授(写真2)とドワンゴが共同で開発。身長160センチメートルほどの人間の女性を模した形状だ。アンドロイド(人型ロボット)のアイドルという位置付けで、キャッチフレーズは「アンドロイドル(アンドロイドとアイドルをかけ合わせた造語)」である。石黒教授は「人型ロボットはファンが求めるような理想的なアイドル像を実現しやすい。どんなに仕事しても疲れず、いつも微笑んでいて、トイレには行かないので(笑)」と説明する。

写真2●ロボット研究で有名な大阪大学の石黒浩教授
写真2●ロボット研究で有名な大阪大学の石黒浩教授
[画像のクリックで拡大表示]

 UはAI(人工知能)によって人間と会話することができる。テキストデータを読み込み、合成音声で話す。特徴は、ドワンゴの動画配信サービス「ニコニコ生放送(ニコ生)」のユーザーが入力したコメントを学習したこと。1カ月間、ニコ生のコメントを読み込ませた結果、自律して人間と会話することができるようになったという。

 「現状では、全ての質問に返答しようとすると40%くらいしか適切には答えられない。ただ、答えにくい質問については、ある程度無視したり、あらかじめ用意していた話題に置き換えて話したりするように設定することで、自然な会話を実現できる」(石黒教授)。