米IDCが現地時間2017年2月13日までにまとめたインドのスマートフォン市場に関するリポートによると、2016年の同国における出荷台数は1億910万台となり、前年から5.2%増と、小幅な伸びにとどまった。

 また2016年第4四半期(10~12月)の出荷台数は2580万台で、前年同期からほぼ横ばい、前の四半期から20.3%減少した。これは主に、祭事シーズンを前に四半期出荷台数が過去最高を記録した7~9月期の反動や、高額紙幣廃止に伴う消費の落ち込みが要因という。

 一方、インドのスマートフォン市場では中国メーカーの出荷台数が大幅に伸び、上位5社の顔ぶれが大きく変化した。2016年第4四半期における上位5社は、韓国Samsung Electronics、中国Xiaomi(小米科技)、中国Lenovo Group(聯想集団)、中国Oppo Mobile Telecommunications(広東欧珀移動通信)、中国vivo(維沃移動通信)の順となった。

 これに先立ちIDCが報告していた2016年第3四半期の上位5社は、Samsung、Lenovo、インドMicromax Informatics、Xiaomi、インドReliance Jio Infocommの順だった。

 IDCによると、2016年第4四半期は中国メーカーの合計シェアが46%となり、前年同期から2倍に拡大した。これに対しインド地場メーカーの合計シェアは19%に低下した。IDCインドのアナリスト、Jaipal Singh氏は「インドメーカーが国内出荷台数ランキングで1社もトップ5に入らなかったのは初めて」と述べている。

 2016年第4四半期における上位メーカーの出荷台数シェアを見ると、Samsungが25.1%で首位を維持したものの、その台数は前の四半期から13.1%減少した。これに対しXiaomiは同15.3%増加し、10.7%のシェアを得た。3位のLenovo(Motorolaブランドを含む)のシェアは9.9%で、出荷台数は同17.4%減少した。中国のOppoとvivoはそれぞれ8.6%、7.6%のシェアで4位と5位に入り、2社の出荷台数はそれぞれ同29.9%増、同50.8%増と、大きく伸びた。

[発表資料へ]