韓国Samsung Electronics傘下のディスプレーメーカー、Samsung Displayが米Appleから新たに6000万枚に上るOLED(有機EL)ディスプレーを受注したと複数の米メディア(MashableMac Rumorsなど)が現地時間2017年2月13日、韓国の英字新聞Korea Heraldの記事を引用して伝えた。

 それによると、Samsung Displayはこれに先立つ2016年4月、AppleとOLEDディスプレーパネルの量産に関する契約を結んでいた。これは2017年4~6月期以降の3年間、年間1億枚のOLEDパネルをAppleに供給するというもの。この契約と今回の新たな契約に関する情報が正しいとすれば、Appleは2017年に市場投入すると噂されている「iPhone 8(通称)」向けに、少なくとも1億6000万枚のOLEDパネルを準備していることになると米メディアは伝えている。

 Appleのこれまでの販売データを見ると、同社はiPhoneをシリーズ全体で1年間に約1億9000万台~約2億3000万台販売している。またアナリストの推計によると、ここ最近におけるiPhoneシリーズの各モデルの累計販売台数は約2億台。これらのデータから推計すると、Samsungは今後Appleが必要とするiPhone向けディスプレーパネルの80%を供給し、最大の次期iPhone向けディスプレーサプライヤーになると、Korea Heraldは伝えている。

 Appleが今秋市場投入すると見られている次期iPhoneについては、iPhoneとして初のOLEDディスプレーが採用され、ディスプレーの端部分がカーブしたベゼルのないデザインになるといった観測が出ている。なおKorea Heraldによると、AppleとSamsungが2016年に結んだ契約の規模は8兆ウォン(約7912億円)、2回目となる今回は5兆ウォン(4945億円)に上るという。