米Twitterは現地時間2017年2月9日、2016年第4四半期(2016年10~12月)の決算を発表した。引き続きユーザー数が伸び悩み、広告売上高は1年前よりわずかに減少した。

 売上高は7億1700万ドルで、前年同期の7億1000万ドルから1%増にとどまった。会計原則(GAAP)ベースの純損失は1億6700万ドル(希薄化後1株当たり損失は0.23ドル)で、前年同期の9000万ドル(同0.13ドル)から赤字幅を拡大した。株式報酬費用など特別項目を除いた非GAAPベースの純利益は1億1900万ドル(希薄化後1株当たり利益は0.16ドル)だった。

 英Reutersの報道によると、売上高の伸び率は2013年の上場以降で最も低い数値となった。アナリストらは売上高を7億4010万ドル、特別項目を除いた1株当たり利益を0.12ドルと予測していた。

 売上高の内訳を見ると、広告売上高が6億3800万ドルで、前年同期の6億4100万ドルを下回った。モバイル広告が広告売上高全体に占める割合は89%だった。データライセンシングなどによる売上高は7900万ドルで同14%増加した。

 地域別では、米国の売上高が前年同期比5%減の4億4000万ドル、米国外の売上高が同12%増の2億7700万ドルだった。

 平均月間アクティブユーザー(MAU)は前年同期比4%増の3億1900万人で、このうちモバイル経由が83%を占めた。MAUは前期から200万人増えたが、過去3四半期と比べ増加幅は最も低い。

 平均日間アクティブユーザー(DAU)は前年同期と比べ11%増加した。同社は伸び率が第3四半期の7%、第2四半期の5%、第1四半期の3%から加速していることを強調した。

 同時に発表した2016年通期(2016年1~12月)の決算は、売上高が25億3000万ドルで前年比14%増加。GAAPベースの純損失は4億5700万ドル(希薄化1株あたり純損失は0.65ドル)。非GAAPベースでは純利益4億600万ドル(希薄化1株当たり利益は0.57ドル)となる。

 同社は、「収入源となるプロダクトの簡素化と差別化に取り組み、持続可能な長期的収入増を押し進める。2017年にGAAPベースの黒字回復を狙う」と述べている。

 Donald Trump米大統領が頻繁にツイートして話題になっているが、Twitterの業績を押し上げる結果にはならなかったと、米Re/codeは報じている。TitterのMAUが前期比200万人増だったのに対し、米Facebookは7200万人増加している。

 Twitterの株価は同日の終値が16.41ドルで、前日比12%下落した。

[発表資料へ]