NECは2017年2月9日、SDN(ソフトウエア・デファインド・ネットワーキング)製品の販売戦略を発表した。併せて、中小企業や全国に店舗を展開する企業を想定した新製品、SDNの販売パートナーを増やすためのパートナー支援策を明らかにした。

 北風二郎スマートネットワーク事業部長は「SDNは大企業向けに提供してきたが、中小企業からも導入したいという要望を多く受け、導入しやすい価格帯の製品などを拡充した」と話した。

北風二郎スマートネットワーク事業部長
北風二郎スマートネットワーク事業部長
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 中小企業を意識した新製品として、SDNコントローラーの廉価版ソフト「UNIVERGE SDN Controller Lite」を紹介した。セキュリティソフトと連動し、ウイルスに感染したPCを自動的にネットワークから切り離せる。既存のコントローラーから仮想ネットワークの構築機能などを省き、価格を抑えた。参考価格は5万円(税別)から。2017年2月28日に提供を始める。

 北風事業部長は「SDNの拡販には幅広い販売パートナーが必要だ」とした。販売パートナーを拡充するため、NECはパートナー向けの支援内容を強化する。パートナー企業へのサポートを専業で実施する「SDNサポートセンター」と呼ぶ部署を新設し、ネットワーク設計の支援やSDNのトレーニングなどを提供するという。

 2017年度(2018年3月期)のSDN関連の売上高目標として300億円を掲げた。業績への影響は、「SDNの導入と同時に、システム構築などの提供も期待できる」(北風事業部長)ため、300億円以上の貢献が期待できるという。