中国ファーウェイと米オラクルは2017年2月8日、電力IoT(インターネット・オブ・シングズ)向けのサービス提供に向けたエコシステム・パートナーシップに合意したと発表した。ファーウェイのICTサービスを使って、オラクルが公益業界向けに提供する各アプリケーションを連携させる。同サービスを導入することで、電力事業者はスマートグリッドに向けた機器の管理や遠隔操作、電力品質の分析などが可能になる。

電力IoT向けのサービス提供に向けたエコシステム・パートナーシップに合意した中国ファーウェイと米オラクル
電力IoT向けのサービス提供に向けたエコシステム・パートナーシップに合意した中国ファーウェイと米オラクル
(出所:中国ファーウェイ)
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 ファーウェイは、電力事業者向けに「AMI(Advanced Metering Infrastructure)ソリューション」を提供している。同ソリューションを、オラクルの公益業界向けアプリケーション「Oracle Utilities」と組み合わせることで、スマートメーターや通信ネットワーク、ヘッド・エンド・システム(HES:データ収集および通信制御を行なう装置)などを一括して管理できるようになる。

 オラクルの「Oracle Utilities」は、メーターデータ管理のための「Oracle Utilities Meter Data Management(MDM)」や、スマート・グリッド・ネットワーク統合のための「Oracle Utilities Smart Grid Gateway(SGG)」、顧客情報管理のための「Oracle Utilities Customer Care and Billing(CC&B)」などのアプリケーションから構成される。

 両社はファーウェイのAMI ソリューションのHES と、オラクルの「Oracle Utilities MDM」と「Oracle Utilities SGG」の結合テストを実施して、有効性を確認したという。

 具体的には、「Oracle Utilities MDM」とファーウェイのHES を連携させることで、スマートメーターの実装や遠隔操作、電力品質の分析などを最適化できる。これにより電力事業者は、事業運営の効率化や省エネルギー、二酸化炭素の排出量削減などが期待できるという。