フライトシステムコンサルティングとジェナは2017年2月8日、人型ロボット「Pepper」用の開発環境のクラウドサービス「Scenaria(シナリア)」の共同開発のため業務提携したと発表した。シナリアはマウス操作でPepperの操作を設定でき、会話には「IBM Watson」を使った自動応答機能を組み込める。2017年春にも提供を開始する。

 シナリアを使えば、Pepperの動作シナリオをマウス操作で設定でき、ジェナが提供中のWatsonを使ったAIチャットボットの開発基盤「hitTO(ヒット)」と組み合わせて自然な受け答えをする対話機能が組み込める。画像認識などのクラウドサービスや、業務システムとも連携させて動作シナリオを設定できるという。

シナリアの操作画面
シナリアの操作画面
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 フライトシステムコンサルティングの片山圭一郎代表取締役社長は「Pepperが人間に代わって働くには、人間と受け答えができる知能を組み込まなければならない」と、サービスを開発した理由を話す。「Pepperに命を吹き込んで、1000店舗や2000店舗といった大規模に使えるロボットにしたい」(片山社長)。

フライトシステムコンサルティングの片山圭一郎代表取締役社長
フライトシステムコンサルティングの片山圭一郎代表取締役社長
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 シナリアはPepperの大規模導入を想定した機能がある。複数のPepperに動作シナリオを一斉配信したり、設定できる内容を制限したりできる。基本の動作シナリオは本社が集中管理し、細かな会話内容などは各支店の責任者が設定するといった使い方ができるという。