米IBMは現地時間2017年2月7日、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイとブロックチェーン導入に関して提携したと発表した。ドバイ政府は2020年までに政府の公文書をすべてブロックチェーン化する戦略を掲げている。

 IBMはドバイの税関当局および貿易当局、ドバイのITプロバイダーDUTECHと協力し、同国に輸入または同国から輸出される商品を対象にした物流および貿易金融ソリューションでのブロックチェーン活用について探る。

 オープンソースのブロックチェーン基盤「Hyperledger Fabric」と「IBM Cloud」を利用するブロックチェーンソリューションでは、出荷データを伝送して主要な関係者がリアルタイムで輸出入商品の状況を把握できるようにする。果物を例に取ると、インドから果物がドバイに向かって船で出荷され、ドバイに到着してジュースに加工され、スペインに向けて航空便で輸出される状況を追跡できる。

 またIBMは、UAEの通信サービス事業者duと、IoT(インターネット・オブ・シングズ)デバイスからのデータ伝送について協業する。UAEの銀行Emirates NBD Bankおよびスペインの銀行Banco Santanderとは信用状決済の情報、UAEの貨物輸送会社Aramexとは輸送情報の扱いについて協力する。名前は明らかにしていないが、これに大手航空会社も加わる。

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